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金鞍
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きんあん
ふりがな文庫
“
金鞍
(
きんあん
)” の例文
同時に——造営の事も終りぬれば——とあって、諸州の大将、文武の百官も、祝賀の大宴に招かれて、鄴城の春は
車駕
(
しゃが
)
金鞍
(
きんあん
)
に埋められた。
三国志:08 望蜀の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
幡旗
(
はんき
)
に埋められて行く
車蓋
(
しゃがい
)
、
白馬
(
はくば
)
金鞍
(
きんあん
)
の親衛隊、数千兵の
戟
(
ほこ
)
の光など、威風は道を
掃
(
はら
)
い、その美しさは眼もくらむばかりだった。
三国志:03 群星の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「む。同門の友が
宋
(
そう
)
朝廷の禁軍に臨み、
白馬
(
はくば
)
金鞍
(
きんあん
)
を並べるなどの日がもしあったら、そいつあ、どんなに愉快だろうな」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
すなわち閉じたる城門を開け放ち、姜維は
銀鎧
(
ぎんがい
)
金鞍
(
きんあん
)
という武者振りに、
丹槍
(
たんそう
)
の長きを横にかかえ、手兵二千に、
鼕々
(
とうとう
)
と陣歌を揚げさせて、城外へ出た。
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
彼は、貂蝉をしかと抱いて、乱軍の中を馳け出し、自分の
金鞍
(
きんあん
)
に乗せて、一
鞭
(
べん
)
、長安へ帰って来た。
三国志:03 群星の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
まぎれもない
金鞍
(
きんあん
)
を乗せた馬の背と、その馬の背を降りて、みずから口輪をつかんで曳いてゆく白地の陣羽織の武者が——
葭
(
よし
)
のうちに影を沈めながら、しかも極めて悠々と
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「むかし、都にあって、共に、青春の少年であった時代は、よく書を論じ、家を出ては、白馬
金鞍
(
きんあん
)
、花を尋ねて遊んだこともあったが、そのあなたも、はや、中老になられたか」
三国志:08 望蜀の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
彼は
金鞍
(
きんあん
)
の上にあり、これは氷上にぬかずいているが、ここにある階級の別こそ、却って民の大安心であった。国主と民の二者に、何の対立なく、民の心は国主であり、国主の心は民だった。
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「……や。林師範だぞ」「
豹子頭
(
ひょうしとう
)
か」と、小声をかわしていたと思うと、たちまち、どどどっと階段を降りて、高御曹司を、
白馬
(
はくば
)
金鞍
(
きんあん
)
の上に
奉
(
ほう
)
じ、まるで落花を捲いた
埃
(
ほこり
)
のように逃げ去った。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と、
目礼
(
もくれい
)
をして、まッ先に、
白駒
(
しろこま
)
の
金鞍
(
きんあん
)
にヒラリと乗る。つづいて
忍剣
(
にんけん
)
と
龍太郎
(
りゅうたろう
)
、波に
月兎
(
げっと
)
の
鞍
(
くら
)
をおいた
黒鹿毛
(
くろかげ
)
の背へヒラリとまたがって、キッと
手綱
(
たづな
)
をしぼり、たがいにあいかえりみながら
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
珠玉、金銀、織物、陶器、
犀角
(
さいかく
)
、
玳瑁
(
たいまい
)
、
翡翠
(
ひすい
)
、
珊瑚
(
さんご
)
、
孔雀
(
くじゃく
)
、
闘鴨
(
とうおう
)
、
鳴鶏
(
めいけい
)
、世の七宝百珍にあらざる物はない。そしてそれは
金鞍
(
きんあん
)
の白馬百頭の背に美しく積まれて、江岸の客船まで送りとどけられた。
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
廻廊の下には、日ごろ見覚えのある白馬に見事な
金鞍
(
きんあん
)
がすえてある。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
金
常用漢字
小1
部首:⾦
8画
鞍
漢検準1級
部首:⾰
15画
“金”で始まる語句
金
金色
金子
金盥
金持
金剛石
金襴
金槌
金箔
金魚