きたな)” の例文
そりゃ俺なんか、きたないさ。義公なんかと比べもんになんないさ。けど、俺は、誰がなんといっても葉ちゃんが好きだ……
夢鬼 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
もし私が、閣下へ申しあげたような言をそのままわが主君へ進言したら、たちどころに斬首されるか、きたなき奴と、生涯さげすまれるにきまっております
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
旦那、私には砂地すなぢと濱の香しか致しません。それは金雀えにしだ花ぢやあ御座いませんか、風で忍冬にんどうの蔓にからんだのです。色が褪めて、黄ばんできたないぢや御座いませんか。
わるい花 (旧字旧仮名) / レミ・ドゥ・グルモン(著)
なぞも有れば画探ゑさがしも有る、はじめはうには小説をかゝげて、口画くちゑ挿画さしゑも有る、これすべて社員の手からるので、筆耕ひつこう山田やまだわたしとで分担ぶんたんしたのです、山田やまだ細字さいじ上手じやうづに書きました、わたしのははなはきたな
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
見るからきたない新聞であつた。
菊池君 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
きたな俳優やくしゃだわね。」
浮舟 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「逃ぐるはきたなし、魏の大丞相曹操たるものの名折れではないかっ。曹操、待てっ」
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「だけど、俺はきたないからなア……。遊んでくれる」
夢鬼 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
きたないぞッ」
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
きたなし!」
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)