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退
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す
ふりがな文庫
“
退
(
す
)” の例文
その時、全身白毛を冠った年寄りらしい狼が天に向かって吠えたかと思うとそれを合図に狼の群は一度に
背後
(
うしろ
)
へ飛び
退
(
す
)
さった。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
いらざるおせッかいといわぬばかりに、
愍笑
(
びんしょう
)
をくれたので、新田の老臣は、顔あからめて、あの時は
退
(
す
)
ッこみおった。
私本太平記:01 あしかが帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
恰度
(
ちょうど
)
その時、馬上の武士がかれらが逃げようとする、前の道路に立ちふさがった。村人は一つのかたまりになって後ろ
退
(
す
)
さりに、火をつけた方に戻るような位置になって行った。
野に臥す者
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
退
(
す
)
さって、じいっと、剣をあげて、次の構えに移ったと見えて、青ざめた星の光が、刀身にちらちらときらめき、遠い常夜灯のあかりに、
餌食
(
えじき
)
を
狙
(
ねら
)
う動物のように、少しばかり背かがみになった姿が
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
お多喜は、ぎょっとして飛び
退
(
す
)
さった。
煩悩秘文書
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
▼ もっと見る
「だまれっ」と、さらに
御叱咜
(
ごしった
)
するどく——「
夜来
(
やらい
)
いかなる非常か知らぬが、なんでわが身の処置を、なんじらごとき者のさしずに待とうや。
退
(
す
)
さらぬか。
退
(
す
)
さりおろうっ」
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「無礼者ッ。
腕拱
(
うでぐ
)
みしたまま、奉行の前へ出るやつがあるかッ。
退
(
す
)
されッ!」
新書太閤記:02 第二分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「大儀じゃった。おぬしらに用はない。門内へ
退
(
す
)
ッ
込
(
こ
)
んでおれ」
宮本武蔵:05 風の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「——
宮闕
(
きゅうけつ
)
だぞ。ここは宮闕なるぞ。
退
(
す
)
されッ、退され」
私本太平記:03 みなかみ帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「ばかっ。もそっと、道の
傍
(
はた
)
へ
退
(
す
)
ッ
込
(
こ
)
んでおれっ」
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
退
(
す
)
されっ」
茶漬三略
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
退
常用漢字
小6
部首:⾡
9画
“退”を含む語句
後退
引退
退出
退去
立退
退引
飛退
退屈
退却
遠退
退校
退避
退治
進退
辞退
退潮
退院
退歩
追退
居退
...