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輩
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てあひ
ふりがな文庫
“
輩
(
てあひ
)” の例文
転がつた
無頼漢
(
ならずもの
)
は、埃のなかで蛙のやうに手足をばたばたさせながら
喚
(
わめ
)
いた。
附近
(
あたり
)
には同じやうな無気味の
輩
(
てあひ
)
がぞろぞろ
集
(
たか
)
つて来た。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
機會を見計つて自分に何か特にお話を請求しようといふ執心の
輩
(
てあひ
)
、髮長き兒も二人三人見える、——總て十一二人。
雲は天才である
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
郊外生活の地続き、猫の額ほどな
空地
(
あきち
)
に十歩の春を
娯
(
たのし
)
まうとする花いぢりも、かういふ
輩
(
てあひ
)
に
遭
(
あ
)
つては
何
(
なに
)
も
角
(
か
)
も滅茶苦茶に荒されてしまふ。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
機会を見計つて自分に何か特にお話を請求しようといふ執心の
輩
(
てあひ
)
、髪長き児も二人三人見える、——総て十一二人。
雲は天才である
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
智慧自慢の
輩
(
てあひ
)
に限つて自分から生捕られる——これは何も
猿
(
えて
)
きちに限つた事ではない。犬養木堂などはよく心得てゐて欲しい。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
▼ もっと見る
何故といつて、この世の中には、帝王の事だつたら、どんな
些細
(
ささい
)
な事でも、きつと記録に書き残す歴史家といふ筆まめな
輩
(
てあひ
)
が住んでゐるから。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
人間にも女中や下男の厄介になつて暮すやくざな
輩
(
てあひ
)
があるやうに、蟻にも奴隷を置いて、その世話になつてゐるのがある。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
「もしか私達の国が欧洲戦争に引張り出されるとして、誰が武器一つ取る事を知らない
輩
(
てあひ
)
に投票なんかするもんですか。」
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
学者や発明家などいふ
輩
(
てあひ
)
は、一事に熱中して心を奪はれる結果、どうかすると、うつかりして
身辺
(
みのまはり
)
の事を忘れるのが多い。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
この頃好景気で、
富豪
(
かねもち
)
といふ階級はうんと殖えたさうだから、さういふ
輩
(
てあひ
)
はよくこの問答を味はつておいて貰ひ度い。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
世間の
富豪
(
かねもち
)
で、
乃公
(
おれ
)
は芸術が好きだといつて、それを自慢にする
輩
(
てあひ
)
は大抵先づ美術骨董へ手を出す事に
極
(
きま
)
つてゐる。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
学者や芸術家といふ
輩
(
てあひ
)
には、自分の研究や
作物
(
さくぶつ
)
に熱中し出すと、つい自分をも、世間をも忘れてしまふやうな人がよくある。
況
(
ま
)
して晩飯や借金の事などは。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
それに歌咏みだの、俳諧師だのといふ
輩
(
てあひ
)
は人殺しの口からでもいゝ、相手が自分と同じ風流人である事を聞くのを、何よりも嬉しく思つてゐるものなのだ。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
そんな
輩
(
てあひ
)
の
寄合
(
よりあひ
)
だけに、芝居の蓋をあけようといふ者にとつて、役納めほど骨の折れるものは少くない。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
博士の説によると、不良少年、白痴、巾着切……などいふ
輩
(
てあひ
)
は、大抵酒飲みの子に生れるもので、世間に酒が無かつたら、天国はつい手の
達
(
とゞ
)
きさうなところまで引張り寄せる事が出来るらしい。
飲酒家
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
とりわけ博士などと肩書のついた
輩
(
てあひ
)
に、そんなのが少くないやうだ。
茶話:06 大正十一(一九二二)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
輩
常用漢字
中学
部首:⾞
15画
“輩”を含む語句
吾輩
奴輩
朋輩
儕輩
年輩
徒輩
傍輩
彼輩
若輩
同年輩
児輩
友輩
我輩
手輩
末輩
同輩
此輩
汝輩
所化輩
前輩
...