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身躯
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からだ
ふりがな文庫
“
身躯
(
からだ
)” の例文
「そうかい」と碌さんは、
身躯
(
からだ
)
を前に曲げながら、
蔽
(
おお
)
いかかる草を押し分けて、五六歩、左の方へ進んだが、すぐに取って返して
二百十日
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
彼がこの考えを起こした後は、固有の偉大なる
身躯
(
からだ
)
があるいは
蛙
(
かえる
)
となり、あるいは鳥となり、あるいは
蛇
(
へび
)
となり、種々なる形に変化している。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
三尺あまりの身体に状箱を縛りつけたような
身躯
(
からだ
)
、小さな手足にくらべて
莫迦
(
ばか
)
にあくどい大きな顔……。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
妙子の
掴
(
つか
)
めば消えてしまい相な、しなやかな
身躯
(
からだ
)
、ほほえむとニッと白い
八重歯
(
やえば
)
の見える、夢の様に美しい顔、胸の
擽
(
くすぐ
)
られる様な甘い
声音
(
こわね
)
、それらの一つ一つが、時がたてばたつ程
魔術師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
御
身躯
(
からだ
)
は漢魏式の決りきったやり方を踏襲しているが、お頭や手は丸で生きている人を標準にして刻んで附けている。法隆寺金堂の薬師にもその傾きはあるけれども夢殿の観音の方が甚しい。
回想録
(新字新仮名)
/
高村光太郎
(著)
▼ もっと見る
長い
身躯
(
からだ
)
の
上
(
うへ
)
に
小夜着
(
こよぎ
)
が掛けてある。三四郎は
小
(
ちい
)
さな声で、又婆さんに、どうして、さう
遅
(
おそ
)
くなつたのかと
聞
(
き
)
いた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
兄さんは誰とどこへ行っても
直
(
すぐ
)
厭
(
いや
)
になる人なのでしょう。それもそのはずです。兄さんには自分の
身躯
(
からだ
)
や自分の心からしてがすでに気に入っていないのですから。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
御互
(
おたがい
)
の
身躯
(
からだ
)
がすれすれに動く。キキーと
鋭
(
する
)
どい
羽摶
(
はばたき
)
をして一羽の
雉子
(
きじ
)
が
藪
(
やぶ
)
の中から飛び出す。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
長い廻廊をぐるぐる廻って、二つ三つ
階子段
(
はしごだん
)
を
上
(
のぼ
)
ると、
弾力
(
ばね
)
じかけの大きな戸がある。
身躯
(
からだ
)
の重みをちょっと寄せかけるや否や、音もなく、
自然
(
じねん
)
と身は大きなガレリーの中に
滑
(
すべ
)
り込んだ。
永日小品
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
身
常用漢字
小3
部首:⾝
7画
躯
漢検準1級
部首:⾝
11画
“身”で始まる語句
身体
身
身上
身装
身扮
身體
身動
身長
身代
身悶