トップ
>
跳返
>
はねかえ
ふりがな文庫
“
跳返
(
はねかえ
)” の例文
しかし
掛蒲団
(
かけぶとん
)
は
跳返
(
はねかえ
)
されたように
裾
(
すそ
)
の方に重なり合っているのです。そうしてK自身は向うむきに
突
(
つ
)
ッ
伏
(
ぷ
)
しているのです。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
痩
(
や
)
せた
女
(
ひと
)
の
股
(
もも
)
ほどもある腕をもっている体格の、腕力の強い母親だった。ドサリと背中へ乗りかけられてしまうと、
跳返
(
はねかえ
)
すことなどは出来なかった。
旧聞日本橋:04 源泉小学校
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
「あいつは馬鹿力を持っています。
彼奴
(
きゃつ
)
の腕にさわることができても、それこそ工場のベルトに触れでもしたかのようにイヤという程、
跳返
(
はねかえ
)
されるばかりです」
空中墳墓
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
敵は何とも答えずに、力の限り
跳返
(
はねかえ
)
そうと
悶
(
もが
)
いたが、柔道を心得たる忠一は急所を押えて放さぬので、敵は倒れながらに刃物を
打振
(
うちふ
)
って、下から忠一の
喉
(
のど
)
を突こうと企てた。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
それは、自分でも
何
(
ど
)
うともすることが出来ない性分です。誰かから抑えられると、その二倍も三倍もの
烈
(
はげ
)
しさで、
跳返
(
はねかえ
)
したいような気になるのです。それが、妾の性格の
致命的
(
フェータル
)
な欠陥かも知れません。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
▼ もっと見る
敵は苦しそうに唸って
悶
(
もが
)
いていたが、もう
叶
(
かな
)
わぬと覚悟したのであろう、一生懸命に
跳返
(
はねかえ
)
すと同時に、右の手に握ったる刃物を左に
持換
(
もちか
)
えて、我と我が胸を力任せに
抉
(
えぐ
)
ると、
鮮血
(
なまち
)
は
颯
(
さっ
)
と
迸
(
ほとばし
)
って
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
七兵衛も進んで主人の急を救おうとすると、
最初
(
はじめ
)
の小さい男が這って来て七兵衛の足を
掬
(
すく
)
った。彼は倒れながらに敵の腕を取って、一旦は
膝下
(
しっか
)
に
捻伏
(
ねじふ
)
せたが、
体
(
なり
)
に似合わぬ強い奴で
忽
(
たちま
)
ち又
跳返
(
はねかえ
)
した。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
跳
常用漢字
中学
部首:⾜
13画
返
常用漢字
小3
部首:⾡
7画
“跳”で始まる語句
跳
跳梁
跳起
跳上
跳躍
跳出
跳梁跋扈
跳付
跳足
跳込