跳起はねおき)” の例文
翌朝よくあさイワン、デミトリチはひたひ冷汗ひやあせをびつしよりといて、とこから吃驚びつくりして跳起はねおきた。もういまにも自分じぶん捕縛ほばくされるとおもはれて。さうしてみづかまたふかかんがへた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
向て有し故左りの方へ跳起はねおきて枕元に有し短刀を拔きおのれ曲者御參なれと切て掛れど病につかれし上痛手いたでをさへ負たれば忽ちくらみて手元の狂ひしゆゑ吾助が小鬢こびん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
一方ひとかたではない、如何どういうわけか跳起はねおきる気力も出ないで、違う違うと、ただ手を振りながら寝ていたが、やがてまた廊下に草履ぞうりの音が聞えてガラリと障子がくと、此度こんどは自分の敵娼あいかたの顔が出た
一つ枕 (新字新仮名) / 柳川春葉(著)
翌朝よくあさイワン、デミトリチはひたい冷汗ひやあせをびっしょりといて、とこから吃驚びっくりして跳起はねおきた。もういまにも自分じぶん捕縛ほばくされるとおもわれて。そうしてみずからまたふかかんがえた。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)