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貴客
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あなた
ふりがな文庫
“
貴客
(
あなた
)” の例文
……派出所だ裁判だと、何でも
上沙汰
(
かみざた
)
にさえ持ち出せば、我に理があると、それ
貴客
(
あなた
)
、代官婆だけに思い込んでおりますのでございます。
眉かくしの霊
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
貴客
(
あなた
)
こそ御退屈でしょう。失礼ですけども私が
只今
(
ただいま
)
珈琲
(
こーひー
)
を
煎
(
せん
)
じて別に珈琲ケーキを
拵
(
こしら
)
えますから少々お待ち下さいまし
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
「もし、もし、
貴客
(
あなた
)
様は、もしか幸若八郎様とおっしゃりはしますまいか」
人面瘡物語
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
百合 (
笊
(
ざる
)
を抱えて立つ)ええ、大事ござんせん。けれども
貴客
(
あなた
)
、
御串戯
(
ごじょうだん
)
に、お杖やなんぞでお
敲
(
たた
)
き遊ばしては
不可
(
いけ
)
ません。
夜叉ヶ池
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
察し顔に「そうですねー
誰
(
たれ
)
か
貴客
(
あなた
)
に相応した娘さんがありますとちょうどいいけれども、誰かないかしらん。あの中川さんのお
妹子
(
いもとご
)
さんが去年の暮にお国から出ておいでなすったそうです。貴客はまだ御存知ありませんか」
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
▼ もっと見る
「
貴客
(
あなた
)
は何方からいらっしゃいました」
柳毅伝
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
貴客
(
あなた
)
がたのお人柄を見りゃ分るに、何で和女、勤める気や。私が済まぬ。さ、お立ち。ええ、私が箱を下げてやるから。
歌行灯
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
百合 ほんとうに、たよりのない
身体
(
からだ
)
でございます。何にも存じません、
不束
(
ふつつか
)
ものでございますけれど、
貴客
(
あなた
)
、どうぞ御ふびんをお懸けなすって下さいまし。
夜叉ヶ池
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
百合 ああ、
貴客
(
あなた
)
、貴客、
難有
(
ありがと
)
う存じます。……ほんとうに難有う存じました。(とにべなく言う。)
夜叉ヶ池
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「はい、
貴客
(
あなた
)
もしお熱いのを、お一つ召上りませぬか、何ぞお
食
(
あが
)
りなされて下さりまし。」
伊勢之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
貴客
(
あなた
)
、五十鈴川で
嗽手水
(
うがいちょうず
)
、神路山を右に見て、杉の
樹立
(
こだち
)
の中を出て、
御廟
(
おたまや
)
の前でほのぼのと
白
(
しら
)
みますという、それから二見ヶ浦へ初日の出を拝みに廻られまする、大層な人数。
伊勢之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
貴客
(
あなた
)
、全くそう申すんでございますよ。」と長火鉢の端が見えて、
母親
(
おふくろ
)
の声がする。
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「先生、
貴客
(
あなた
)
知っていらっしゃりやしませんか、その三十一文字の野郎てえのを、」
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「しかし
貴客
(
あなた
)
、三人、五人こぼれますのは、
旅籠
(
はたごや
)
でも承知のこと、相宿でも間に合いませぬから、廊下のはずれの
囲
(
かこい
)
だの、
数寄
(
すき
)
な
四阿
(
あずまや
)
だの、
主人
(
あるじ
)
の
住居
(
すまい
)
などで受けるでござりますよ。」
伊勢之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
すると
貴客
(
あなた
)
、赤城の
高楼
(
たかどの
)
の北の方の小さな窓から、ぬうと出たのは
婦人
(
おんな
)
の顔、色
真蒼
(
まっさお
)
で
頬面
(
ほうッぺた
)
は消えて無いというほど
瘠
(
やせ
)
っこけて、髪の毛がこれからこれへ(ト仕方をして)こういう風
活人形
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
貴客
(
あなた
)
、ほんとの名を聞かして下さいましな。」
菎蒻本
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
貴
常用漢字
小6
部首:⾙
12画
客
常用漢字
小3
部首:⼧
9画
“貴客”で始まる語句
貴客方
貴客様