豌豆ゑんどう)” の例文
豌豆ゑんどうのやうな花の咲いた細かい草などもある。向うの土手のところに山羊やぎの一群が居り、少女ひとりが鵞鳥がてうの一群を遊ばせてゐたりする。
イーサル川 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
豌豆ゑんどうの大さに煉りたるなり。白きと赤きとまじりたり。中には穀物の粒を石膏泥中にまろがして作れるあり。謝肉祭の間は人々互に此丸をなげうちて戲るゝを習とす。
空洞からりあかるくつてはたけにはしどろにたふかけ豌豆ゑんどうはなこゝろよげにくびもたげて微笑びせうする。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
たゞ折々をり/\きこゆるものは豌豆ゑんどうさやあつい日にはじけてまめおとか、草間くさまいづみ私語さゝやくやうな音、それでなくばあきとり繁茂しげみなか物疎ものうさうに羽搏はゞたきをする羽音はおとばかり。熟過つえすぎ無花果いちじくがぼたりと落ちる。
怠惰屋の弟子入り (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
豌豆ゑんどうの花も
十五夜お月さん (旧字旧仮名) / 野口雨情(著)