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どきやう
ふりがな文庫
“
讀經
(
どきやう
)” の例文
新字:
読経
それはさゝやかな佛壇の前に、キチンと坐つて、一心不亂に
讀經
(
どきやう
)
してゐる、
輪袈裟
(
わげさ
)
を掛けた切髮の女の後ろ姿ではありませんか。
銭形平次捕物控:182 尼が紅
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
大抵
(
たいてい
)
此
(
これ
)
には
昔
(
むかし
)
の
名僧
(
めいそう
)
の
話
(
はなし
)
が
伴
(
ともな
)
つて
居
(
ゐ
)
て、いづれも
讀經
(
どきやう
)
の
折
(
をり
)
、
誦念
(
しようねん
)
の
砌
(
みぎり
)
に、
其
(
そ
)
の
喧噪
(
さわがし
)
さを
憎
(
にく
)
んで、
聲
(
こゑ
)
を
封
(
ふう
)
じたと
言
(
い
)
ふのである。
坊
(
ばう
)
さんは
偉
(
えら
)
い。
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
薪とる
里人
(
さとびと
)
の話によれば、庵の中には玉を
轉
(
まろ
)
ばす如き
柔
(
やさ
)
しき聲して、
讀經
(
どきやう
)
の
響絶
(
ひゞきた
)
ゆる時なく、
折々
(
をり/\
)
閼伽
(
あか
)
の
水汲
(
みづく
)
みに、谷川に下りし姿見たる人は
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
此日には刀自の父榛軒が壽阿彌に
讀經
(
どきやう
)
を請ひ、それが
畢
(
をは
)
つてから饗應して
還
(
かへ
)
す例になつてゐた。
饗饌
(
きやうぜん
)
には必ず
蕃椒
(
たうがらし
)
を
皿
(
さら
)
に一ぱい盛つて附けた。壽阿彌はそれを
剩
(
あま
)
さずに食べた。
寿阿弥の手紙
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
讀經
(
どきやう
)
や、——
今
(
いま
)
か、
靜
(
しづ
)
こころ
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
▼ もっと見る
いづれも眞黒な覆面、その間から、眼ばかり光らして、覆面越しの
讀經
(
どきやう
)
の聲も、何んとなく陰に籠ります。
銭形平次捕物控:001 金色の処女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
讀經
(
どきやう
)
や、——今か、靜こころ
泣菫詩抄
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
尤も檜の棺は天井と底と三方だけで、正面は開いたまゝ、其處に身を入れると、一ときは揉んだ
讀經
(
どきやう
)
の聲につれて、棺の上に掛けた白絹を、彌太郎自身の手で顏のあたりまで下げるのです。
銭形平次捕物控:177 生き葬ひ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
讀
部首:⾔
22画
經
部首:⽷
13画
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