のゝし)” の例文
人はむなしく烏をにらみのゝしり、空肚へりたるはらをかゝへて輴哥そりうたもいでず、輴をひきてかへりし事もありしと、その人のかたりき。
わめくが、しかし、一騎いつき朝蒐あさがけで、てきのゝしいさましい様子やうすはなく、横歩行よこあるきに、ふら/\して、まへたり、退すさつたり、蹌踉よろめき、独言ひとりごとするのである。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
此故に王朝の盛時を追懐しては現時の式微を歎じ、寛永の士風を追懐しては近世の軽薄をのゝしり、楠公の為めに慷慨の涙をそゝぎ、北条氏の専権に切歯せり。然れ共彼は又智識に於て歴史的なり。
頼襄を論ず (新字旧仮名) / 山路愛山(著)
人はむなしく烏をにらみのゝしり、空肚へりたるはらをかゝへて輴哥そりうたもいでず、輴をひきてかへりし事もありしと、その人のかたりき。
隠元いんげん藤豆ふぢまめたで茘枝れいし唐辛たうがらし、所帯のたしのゝしりたまひそ、苗売の若衆一々名に花を添へていふにこそ、北海道の花茘枝、鷹の爪の唐辛、千成せんなりの酸漿ほうづき、蔓なし隠元、よしあしの大蓼
草あやめ (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
彼等互に相標榜して自ら是とし、人をのゝしり己れを尊び、昂然として一世を睥睨へいげいす。殊に知らず、天地の情豈に一人一派にして悉知しつちするを得んや。月影波に横はれば砕けて千態万状を為すに非ずや。
詩人論 (新字旧仮名) / 山路愛山(著)
なんだ、これは、魔物まものひさうなことおれふ、自分じぶんふ、われくちのゝしるな。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)