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見染
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みそ
ふりがな文庫
“
見染
(
みそ
)” の例文
それが、女学校を卒業した記念か何かで、母親に連れられて、S市を見物に来ているのを、わしは散歩の途中で、深くも
見染
(
みそ
)
めてしまったのだ。
白髪鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
「ところで、若樣は、花見船でお糸さんを
見染
(
みそ
)
めたといふことを聽いたが、その時お前さんはお供をして居たさうだね」
銭形平次捕物控:289 美しき人質
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
田舎にはめづらしいほどの
別嬪
(
べつぴん
)
で、足利に行つて居る間に、鹿児島生れで、其土地の中学校の教師をしてゐた男に
見染
(
みそ
)
められて、無理に懇望されて
嫁
(
とつ
)
いで行つた。
朝
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
この「朝の眼」が十六歳のとき、スコットランド貴族で、インド駐在軍司令部のキャンベル・マクリイ卿が、祭壇に踊っている彼女を
見染
(
みそ
)
めてひそかに神殿から奪い去った。
戦雲を駆る女怪
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
以太利
(
イタリー
)
のさるヴァイオリニストが旅行をして、しばらく、ポートサイドに
逗留
(
とうりゅう
)
しておりました時、妙齢の
埃及
(
エジプト
)
の美人に
見染
(
みそ
)
められまして親しき仲となったそうでございます。
創作家の態度
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
私は汗の出るほど
耻入
(
はじい
)
ります、実は
疾
(
と
)
くより娘があの孝助殿を
見染
(
みそ
)
め、
恋煩
(
こいわずら
)
いをして居ります、誠に
面目
(
めんぼく
)
ない、それをサ
婆
(
ばゞ
)
アにもいわないで、
漸
(
ようや
)
く昨夜になって申しましたから、なぜ早く云わん
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
細面
(
ほそおもて
)
の
姝
(
きれい
)
な女でした、その女が、
下谷
(
したや
)
に住んでいる
旗本
(
はたもと
)
の三男に
見染
(
みそ
)
められて、たってと
所望
(
しょもう
)
されて、そこに嫁に往ったところが、その男がすぐ
病
(
やまい
)
で亡くなったので、
我家
(
うち
)
へ帰って来ているうちに
鼓の音
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
いつか互に
見染
(
みそ
)
めもし見染められもしたと云う次第なのです。
開化の良人
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
その梵論字が志保田の
庄屋
(
しょうや
)
へ
逗留
(
とうりゅう
)
しているうちに、その美くしい嬢様が、その梵論字を
見染
(
みそ
)
めて——
因果
(
いんが
)
と申しますか、どうしてもいっしょになりたいと云うて、泣きました
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
上總國
(
かずさのくに
)
勝浦一萬一千石の領主植村土佐守、遠乘りの歸りお樂の茶店に立寄り、お菊を
見染
(
みそ
)
めて、下屋敷へ入れることになり三百兩の支度金まで出しましたが、それほどの事が、いくら隱しても
銭形平次捕物控:066 玉の輿の呪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
見
常用漢字
小1
部首:⾒
7画
染
常用漢字
小6
部首:⽊
9画
“見”で始まる語句
見
見惚
見物
見出
見下
見上
見送
見透
見做
見当