衡山こうざん)” の例文
妹子いもこはおいいつけのとおり、シナへわたるとさっそく、衡山こうざんというところへたずねて行きました。そしてその山の上のおてらへ行くと、もん一人ひとり小坊主こぼうずっていました。
夢殿 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
十一年てんに至りて還り、十二年易数を学びたもう。このとし永楽帝また塞外さくがいで、瓦剌オイラトを征したもう。皇太孫九龍口きゅうりゅうこうおいて危難に臨む。十三年建文帝衡山こうざんに遊ばせたもう。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
太子たいしのおかくれになった日、シナの衡山こうざんからとっておいでになったふる法華経ほけきょうも、ふとえなくなりました。それもいっしょにっておいでになったのだろうということです。
夢殿 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
十四年、帝程済ていせいに命じて従亡伝じゅうぼうでんを録せしめ、みずからじょつくらる。十五年史彬しひん白龍庵に至る、あんを見ず、驚訝きょうがして帝をもとめ、つい大喜庵たいきあんい奉る。十一月帝衡山こうざんに至りたもう、避くるある也。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
せんだって小野妹子おののいもこっててくれた法華経ほけきょうは、衡山こうざんぼうさんがぼけていたとえて、わたしのっていたのでないのをまちがえてよこしたから、たましいをシナまでやってってたよ。
夢殿 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)