トップ
>
藁靴
>
わらぐつ
ふりがな文庫
“
藁靴
(
わらぐつ
)” の例文
私は、
藁靴
(
わらぐつ
)
を
穿
(
はい
)
て、
合羽
(
かっぱ
)
を着た。
両脚
(
りょうあし
)
は急に太くなって、頭から三角帽子を被ったので、
丸
(
まる
)
で転がるように身体が
円
(
まる
)
くなった。
北の冬
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
男は真綿帽子を冠り、
藁靴
(
わらぐつ
)
を
穿
(
は
)
き、女は紺色染の真綿を
亀
(
かめ
)
の甲のように背中に
負
(
しょ
)
って家の内でも
手拭
(
てぬぐい
)
を冠る。それがこの辺で眼につく風俗だ。
千曲川のスケッチ
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
足袋
(
たび
)
や
藁靴
(
わらぐつ
)
を足に用いるのは言うを俟たない。足袋にはしばしば美しい
刺子
(
さしこ
)
をする。藁靴の出来も形もまたいい。
陸中雑記
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
履は
藁靴
(
わらぐつ
)
であっただろう。これも、旅人の気持でなく、現在
其処
(
そこ
)
にいても、「信濃路は」といっていること、前の、「信濃なる須賀の荒野に」と同じである。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
いずれもほとんど半裸体で足に
藁靴
(
わらぐつ
)
を穿きながら、その足でパタパタ地面をたたいてボルネオ言葉で話し合い時々大声で笑い出す。弓を引いている土人もある。
沙漠の古都
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
雪明りの狭い田舎道を半里ばかり行くと、道は
漸
(
ようや
)
く山にさしかかって来る。疎林の間を、まだ新しい雪を
藁靴
(
わらぐつ
)
でキュッキュッと踏みしめながら勢子達が真先に登って行く。
虎狩
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
門松
(
かどまつ
)
は雪の中へ
建
(
たて
)
、
七五三
(
しめ
)
かざりは雪の
軒
(
のき
)
に引わたす。
礼者
(
れいしや
)
は
木屐
(
げた
)
をはき、
従者
(
とも
)
は
藁靴
(
わらぐつ
)
なり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
門松
(
かどまつ
)
は雪の中へ
建
(
たて
)
、
七五三
(
しめ
)
かざりは雪の
軒
(
のき
)
に引わたす。
礼者
(
れいしや
)
は
木屐
(
げた
)
をはき、
従者
(
とも
)
は
藁靴
(
わらぐつ
)
なり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
こう思い決めると、
何様
(
どんな
)
困難があっても、吹雪を
冒
(
おか
)
して外を歩いて見たい好奇心が矢の如く心を駆った。早速深く編み上げた
藁靴
(
わらぐつ
)
を
穿
(
は
)
いて、雪で吹き閉された戸を開けて外へ出た。
不思議な鳥
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
藁
漢検準1級
部首:⾋
17画
靴
常用漢字
中学
部首:⾰
13画
“藁”で始まる語句
藁
藁草履
藁葺
藁屋
藁屑
藁屋根
藁沓
藁束
藁苞
藁人形