薬品やくひん)” の例文
旧字:藥品
「なに、薬品やくひんでもまして、おたまをおおきくしたんだろう。」と、小僧こぞうさんが、おじいさんのいったことをけなかったようです。
真昼のお化け (新字新仮名) / 小川未明(著)
大いそぎで薬品やくひん調合ちょうごうにとりかかり、それができあがると、夕方ゆうがたから夜にかけて、ぼくはからだ透明とうめいにするそのくすりをのみつづけたんだ——
「その真鍮しんちゅうぎんのメッキではとくにどんな薬品やくひん使つかいますか」
金魚は死んでいた (新字新仮名) / 大下宇陀児(著)
かたわらには患者かんじゃひかしつがあって、そこをぬけると、薬品やくひんのにおいのする診察室しんさつしつがあり、ならんで座敷ざしきになっていました。
天女とお化け (新字新仮名) / 小川未明(著)
さわぎはだんだん大きくなって、下宿げしゅく人間にんげんはひとりのこらず、そのうえ出入でいりの商人しょうにんたちまでがぼくの部屋へやにはいりこんで、実験じっけん機械きかい薬品やくひんをいじりはじめたんだ
「メッキの薬品やくひんは、どんなものを使つかいますか」
金魚は死んでいた (新字新仮名) / 大下宇陀児(著)
子供こどもちいさな肉体にくたい可憐かれんたましいは、病菌びょうきんが、内部ないぶから侵蝕しんしょくするのと、これを薬品やくひん抗争こうそうする、外部がいぶからの刺激しげきとで、ほとんどえきれなかったのであります。
雲と子守歌 (新字新仮名) / 小川未明(著)
こんどは、それを火にかけ、また、ほかの薬品やくひんのふたをとった。