茶室ちやしつ)” の例文
そのが、ひとけて廊下らうか茶室ちやしつらしい其処そことほされたとき、すぐ子爵夫人ししやくふじんの、束髪そくはつかゞや金剛石ダイヤモンドとゝもに、しろ牡丹ぼたんごと半帕はんけちの、おほふて俯向うつむいてるのをた。
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
今歳ことしきてお客樣きやくさま數多かずおほく、午後ごゞよりとの招待状せうたいじよう一つもむなしうりしはくて、ぐるほどのにぎはひは坐敷ざしきあふれて茶室ちやしつすみのがるゝもあり、二かい手摺てすりに洋服ようふくのお輕女郎かるじよろう
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)