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艶麗
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あてやか
墓か? いや/\、こりゃ
墓ではない、
明り
窓ぢゃ、なア、
足下。はて、ヂュリエットが
居るゆゑに、
其艶麗さで、
此窖が
光り
輝く
宴席とも
見ゆるわい。
勇美子は手を着いて、
覗くようにした。眉を開いて、
艶麗に
おゝ、ヂュリエット、
卿の
艶麗さが
俺を
柔弱にならせて、
日頃鍛うておいた
勇氣の
鋒が
鈍ってしまうた。
戀しい、
懷しい、ヂュリエット、
何として
今尚ほ
斯うも
艶麗ぢゃ?
若しや
形のない
死神が
卿の
色香に
迷うて、あの
骨ばかりの
怪物めが、
己が
嬖妾にしようために