船室キヤビン)” の例文
わたくし元來ぐわんらい膝栗毛的ひざくりげてき旅行りよかうであるから、なに面倒めんだうはない、手提革包てさげかばん一個ひとつ船室キヤビンなか投込なげこんだまゝ春枝夫人等はるえふじんら船室キヤビンおとづれた。
 あの白い船室キヤビンをバツクに
是名優哉(一幕) (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
船室キヤビン中央ちゆうわうつるしてある球燈きゆうとうひかり煌々くわう/\かゞやいてるが、どうも其邊そのへんなに魔性ませうでもるやうで、空氣くうきあたまおさへるやうにおもく、じつ寢苦ねぐるしかつた。
さいはひにもネープルスちゆうで「富貴ふうきなる日本人につぽんじん。」と盛名せいめい隆々りう/\たる濱島武文はまじまたけぶみ特別とくべつなる盡力じんりよくがあつたので、吾等われらつひこの最上さいじやう船室キヤビン占領せんりやうすることになつた。