自失じしつ)” の例文
かれしばら自失じしつしたやうにして麁朶そだ周圍しうゐやみしつけられようとしてわづかいきほひをたもつたときかれはすつとあがつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
一方、広場の一同は、意外のできごとにぼうぜん自失じしつした。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
惘然ばうぜんとして自失じしつして卯平うへいわらびた。かれあわてゝ戸口とぐちしたときすであか天井てんじやうつくつてた。けぶりは四はうからのきつたひてむく/\とはしつてた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)