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腕捲
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うでまく
ふりがな文庫
“
腕捲
(
うでまく
)” の例文
帶し
段織
(
だんおり
)
小倉の
大縞
(
おほじま
)
なる
馬乘袴
(
うまのりばかま
)
を
穿
(
うが
)
ち鐵骨の扇を持て
腕捲
(
うでまく
)
りなしたる勢ひ仁王の如き有樣ゆゑ番頭久八アツと云て
奧
(
おく
)
へ
逃入
(
にげいら
)
んとするを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
屁十は
腕捲
(
うでまく
)
りをした。しかし蚊の
脛
(
すね
)
のように細くて、乾からびた貧弱な腕だから、腕捲りをしても勇ましくはみえなかった。
風流太平記
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
それでも瀬を造って、低い処へ落ちる中に、流れて来たものがある、勇美子が
目敏
(
めざと
)
く見て、
腕捲
(
うでまく
)
りをして採上げたのは、不思議の花であった。
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
自分は行李を
絡
(
から
)
げる努力で、顔やら背中やらから汗がたくさん出た。
腕捲
(
うでまく
)
りをした上、
浴衣
(
ゆかた
)
の
袖
(
そで
)
で汗を容赦なく拭いた。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
忽ち多くの病室へ
伝
(
つたは
)
つて、患者は
総立
(
そうだち
)
。『放逐して
了
(
しま
)
へ、今直ぐ、それが出来ないとあらば
吾儕
(
われ/\
)
挙
(
こぞ
)
つて御免を蒙る』と
腕捲
(
うでまく
)
りして院長を
脅
(
おびやか
)
すといふ騒動。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
貝原は宮大工上りの太い手首の汗をカフスに
滲
(
にじ
)
ませまいとして、ぐっと
腕捲
(
うでまく
)
りして、
煽風器
(
せんぷうき
)
に当てながら、ぽつりぽつり、まだ、通しものの豆を
噛
(
か
)
んでいる。
渾沌未分
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
これを銀之助の五分刈頭、顔の色赤々として、血肥りして、
形
(
なり
)
も
振
(
ふり
)
も関はず
腕捲
(
うでまく
)
りし乍ら、
談
(
はな
)
したり笑つたりする肌合に比べたら、其二人の相違は
奈何
(
どんな
)
であらう。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
腕
常用漢字
中学
部首:⾁
12画
捲
漢検準1級
部首:⼿
11画
“腕”で始まる語句
腕
腕車
腕白
腕利
腕環
腕組
腕力
腕拱
腕節
腕時計