あし)” の例文
ラマとだちょうはしばらくもじもじしていたが、自分が開放されたと気づくやいなや、うしろも見ずに長いあしをひるがえして走り去った。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
その時はこの時雨榎しぐれえのきの枝の両股になってる処に、仰向あおむけに寝転んでいて、烏のあしつかまえた。
化鳥 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
鶏の中でも極めて小さいもので、あしの高さがわずか一、二寸、それが低いほど、またからだが小さいほど好いものとなっています。小さいのは南京ナンキンチャボとか地※じすりとかいって脚もくちばしも眼も黄色です。
おまへのその、白い二本のあし
山羊の歌 (新字旧仮名) / 中原中也(著)
其時そのときはこの時雨榎しぐれえのきえだ両股ふたまたになつてるところに、仰向あをむけ寝転ねころんでて、からすあしつかまへた、それからふごれてある、あのしめぢたけつた、沙魚はぜをぶちまけて、散々さんざ悪巫山戯わるふざけをした揚句あげく
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)