繁盛はんじやう)” の例文
こと自分じぶん投宿とうしゆくした中西屋なかにしやといふは部室數へやかずも三十ぢかくあつてはら温泉をんせんではだい一といはれてながらしか空室あきまはイクラもないほど繁盛はんじやうであつた。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
市中のはづれだから、繁盛はんじやうは夏分に限つてゐる。冬になれば、何か特別な目的がなければ、このはづれまで數尺の積雪を分けて來るものはないと云ふ。
泡鳴五部作:03 放浪 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
「かうなると、繁盛はんじやうばかりが面白いわけではないと思ふよ。」かう云つた敷島は澄し込んでゐる。
泡鳴五部作:04 断橋 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
すこあてちがつたがづ/\繁盛はんじやうしたことなしと斷念あきらめて自分じぶん豫想外よさうぐわいへやはひつた。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
『さうです。實際じつさいうちいまばん繁盛はんじやうするでしよう。』と關羽くわんう鈴木巡査すゞきじゆんさこたへた。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
「いつ來ても、御商賣が繁盛はんじやうしない樣だ。」
泡鳴五部作:03 放浪 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)