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紫裾濃
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むらさきすそご
ふりがな文庫
“
紫裾濃
(
むらさきすそご
)” の例文
その日の
装立
(
いでたち
)
は、
褐
(
かちん
)
に白と黄の糸で千鳥が岩に群れ遊んでいる直垂、
紫裾濃
(
むらさきすそご
)
の鎧、
鍬形
(
くわがた
)
打った兜の緒をしめ、
黄金作
(
こがねづく
)
りの太刀、
切斑
(
きりふ
)
の矢二十四本を背に、重籐の弓を持ち
現代語訳 平家物語:09 第九巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
いま国宝の一つに数えられている
紫裾濃
(
むらさきすそご
)
の
甲冑
(
かっちゅう
)
は、これも在来は日本武尊の
御鎧
(
おんよろい
)
と伝えられたもので、実は後宇多天皇の弘安四年に蒙古退治の御祈願に添えて奉納されたものだそうです。
大菩薩峠:01 甲源一刀流の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
浮世を忍ぶ
旅路
(
たびぢ
)
なればにや、一人は
深編笠
(
ふかあみがさ
)
に
面
(
おもて
)
を隱して、
顏容
(
かほかたち
)
知
(
し
)
るに由なけれども、其の裝束は世の常ならず、
古錦襴
(
こきんらん
)
の
下衣
(
したぎ
)
に、
紅梅萌黄
(
こうばいもえぎ
)
の
浮文
(
うきあや
)
に
張裏
(
はりうら
)
したる
狩衣
(
かりぎぬ
)
を着け、
紫裾濃
(
むらさきすそご
)
の袴腰
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
寄せ手の軍勢は
固唾
(
かたず
)
を呑み、憐れ憐れと見ている時、城の大手の門を開けて駈け出したる武者一騎、
鍬形
(
くわがた
)
打った
冑
(
かぶと
)
をつけ、
紫裾濃
(
むらさきすそご
)
の
鎧
(
よろい
)
を着て、
大身
(
おおみ
)
の槍を打ち振り打ち振り、大軍の中に駈け入ったが
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
装立
(
いでたち
)
は彼の好みのもので、
紫裾濃
(
むらさきすそご
)
の直垂に、鍬形打った兜の緒をしめ、重籐の弓小脇にはさみ、背に二十四本の
切斑
(
きりふ
)
の矢を負い、金覆輪の鞍おいた連銭葦毛の馬にのっていた。
現代語訳 平家物語:09 第九巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
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紫裾濃
(
むらさきすそご
)
の鎧を着こみ、
鍬形
(
くわがた
)
打った兜の
緒
(
お
)
をしめ、腰に
黄金
(
こがね
)
作りの太刀、背に
切斑
(
きりふ
)
の矢二十四本を負い、かいこむ重籐の弓は鳥打の下を広さ一寸ばかりに切った紙で左巻きに巻いてある。
現代語訳 平家物語:09 第九巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
赤地錦の
直垂
(
ひたたれ
)
、
紫裾濃
(
むらさきすそご
)
の
鎧
(
よろい
)
を着け、
鍬形
(
くわがた
)
打った
兜
(
かぶと
)
の
緒
(
お
)
をしめ、
黄金
(
こがね
)
作りの
太刀
(
たち
)
を
佩
(
は
)
いた、天晴れ大将軍の姿で、
重籐
(
しげとう
)
の弓の真中あたりを握りしめ、沖の平家に向って、大音声で名乗りをあげた。
現代語訳 平家物語:11 第十一巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
紫
常用漢字
中学
部首:⽷
12画
裾
常用漢字
中学
部首:⾐
13画
濃
常用漢字
中学
部首:⽔
16画
“紫”で始まる語句
紫
紫陽花
紫檀
紫色
紫苑
紫紺
紫蘇
紫雲英
紫宸殿
紫縮緬