“紫裾濃”の読み方と例文
読み方割合
むらさきすそご100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その日の装立いでたちは、かちんに白と黄の糸で千鳥が岩に群れ遊んでいる直垂、紫裾濃むらさきすそごの鎧、鍬形くわがた打った兜の緒をしめ、黄金作こがねづくりの太刀、切斑きりふの矢二十四本を背に、重籐の弓を持ち
いま国宝の一つに数えられている紫裾濃むらさきすそご甲冑かっちゅうは、これも在来は日本武尊の御鎧おんよろいと伝えられたもので、実は後宇多天皇の弘安四年に蒙古退治の御祈願に添えて奉納されたものだそうです。
浮世を忍ぶ旅路たびぢなればにや、一人は深編笠ふかあみがさおもてを隱して、顏容かほかたちるに由なけれども、其の裝束は世の常ならず、古錦襴こきんらん下衣したぎに、紅梅萌黄こうばいもえぎ浮文うきあや張裏はりうらしたる狩衣かりぎぬを着け、紫裾濃むらさきすそごの袴腰
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)