“むらさきすそご”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
紫裾濃83.3%
紫末濃16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
浮世を忍ぶ旅路たびぢなればにや、一人は深編笠ふかあみがさおもてを隱して、顏容かほかたちるに由なけれども、其の裝束は世の常ならず、古錦襴こきんらん下衣したぎに、紅梅萌黄こうばいもえぎ浮文うきあや張裏はりうらしたる狩衣かりぎぬを着け、紫裾濃むらさきすそごの袴腰
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
寄せ手の軍勢は固唾かたずを呑み、憐れ憐れと見ている時、城の大手の門を開けて駈け出したる武者一騎、鍬形くわがた打ったかぶとをつけ、紫裾濃むらさきすそごよろいを着て、大身おおみの槍を打ち振り打ち振り、大軍の中に駈け入ったが
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
つれの家内が持ってろうというのだけれど、二十か、三十そこそこで双方容子ようすいのだと野山の景色にもなろうもの……紫末濃むらさきすそごでも小桜縅こざくらおどしでも何でもない。
若菜のうち (新字新仮名) / 泉鏡花(著)