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こゝろ
ふりがな文庫
“
精神
(
こゝろ
)” の例文
そして先生様の後姿をお見上げ申すとネ、
精神
(
こゝろ
)
が
鞏固
(
しつかり
)
して、
籠
(
かご
)
を出た鳥とは、此のことであらうと飛び立つ様に思ひましたよ——
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
慄
(
ふる
)
へるやうな冷い風に吹かれて、
寒威
(
さむさ
)
に
抵抗
(
てむかひ
)
する力が全身に満ち
溢
(
あふ
)
れると同時に、丑松はまた
精神
(
こゝろ
)
の
内部
(
なか
)
の方でもすこし勇気を回復した。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
氏の事業は門下生や多くの座員によつて継続されるだらうが、氏の
精神
(
こゝろ
)
の、
霊魂
(
たましひ
)
の、そしてまた愛の跡継は松井須磨子でなくてはならない。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
京都
(
きやう
)
やら奈良の堂塔を写しとりたるものもあり、此等は
悉皆
(
みんな
)
汝に預くる、見たらば何かの足しにもなろ、と
自己
(
おの
)
が
精神
(
こゝろ
)
を籠めたるものを惜気もなしに譲りあたふる
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
三四郎は画室へ
導
(
みちび
)
かれた時、
霞
(
かすみ
)
の
中
(
なか
)
へ這入つた様な気がした。
丸卓
(
まるテーブル
)
に
肘
(
ひぢ
)
を
持
(
も
)
たして、此
静
(
しづ
)
かさの
夜
(
よ
)
に
勝
(
まさ
)
る
境
(
さかひ
)
に、
憚
(
はばか
)
りなき
精神
(
こゝろ
)
を溺れしめた。此
静
(
しづ
)
かさのうちに、美禰子がゐる。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
到頭四十銭を取出して、
欲
(
ほし
)
いと思ふ其本を買求めた。なけなしの金とはいひ
乍
(
なが
)
ら、
精神
(
こゝろ
)
の慾には替へられなかつたのである。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
一枚の図をひく時には一心の誠を其に注ぎ、五尺の身体こそ犬鳴き鶏歌ひ權兵衞が家に
吉慶
(
よろこび
)
あれば
木工右衞門
(
もくゑもん
)
が所に
悲哀
(
かなしみ
)
ある俗世に在りもすれ、
精神
(
こゝろ
)
は紛たる因縁に
奪
(
と
)
られで必死とばかり勤め励めば
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
独り
精神
(
こゝろ
)
の
苦闘
(
たゝかひ
)
を続けたのは丑松で、蓮太郎が残して行つた新しい刺激は書いたものを読むにも
勝
(
まさ
)
る
懊悩
(
あうなう
)
を与へたのである。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
其日A君が興奮した
精神
(
こゝろ
)
の
状態
(
ありさま
)
にあることを私はその力のある話振で知つた。朝日が寒い山の陰へ
射
(
あた
)
つて來た。A君は高い響けるやうな聲を出して笑つた。
伊豆の旅
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
“精神”の意味
《名詞》
物質、肉体に対しての心、魂。
知性的、理性的な心の働き。
根本の意味。最も大切な目標。
(出典:Wiktionary)
“精神”の解説
精神(せいしん、en: Spirit)は、心、意識、気構え、気力、理念、などといった意味を持つ言葉。
(出典:Wikipedia)
精
常用漢字
小5
部首:⽶
14画
神
常用漢字
小3
部首:⽰
9画
“精神”で始まる語句
精神病者
精神的
精神上
精神病
精神統一
精神萌芽説
精神萌芽
精神病院
精神化学
精神病系統