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禪師
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ぜんじ
禪師見給ひて、やがて
禪杖を
拿なほし、
作麽生何所爲ぞと
一喝して、
他が
頭を
撃たまへば、たちまち
氷の
朝日に
逢ふが
如く
消え
失せて、かの
青頭巾と
骨のみぞ
草葉にとゞまりける。
禪師、
斬られたる
其の
首を
我手に
張子の
面の
如く
捧げて、チヨンと、わけもなしに
項のよき
處に
乘せて、
大手を
擴げ、
逃ぐる
數十の
賊を
追うて
健なること
鷲の
如し。
尋で
瘡癒えて
死せずと
云ふ。