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硝煙
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せうゑん
えい、ものものしや、
我が
神聖なる
甲板は、
如何でか
汝等如き
汚れたる
海賊の
血汐に
染むべきぞ。と
我が
艦ます/\
奮ふ。
硝煙は
暗く
海を
蔽ひ、
萬雷一時に
落つるに
異らず。
本艦之に
應じて
先づ
手始には八
吋速射砲つゞいて
打出す
機關砲。
月は
慘たり、
月下の
海上に
砲火迸り、
硝煙朦朧と
立昇る
光景は、
昔がたりのタラント
灣の
夜戰もかくやと
想はるゝばかり。