申述もうしの)” の例文
わたくしとしてはせいぜいふる記憶きおく辿たどり、自分じぶんっていること、また自分じぶんかんじたままを、つくらず、かざらず、素直すなお申述もうしのべることにいたします。
よく誤解される事がありますので、そんな事があっては済みませんから、ちょっと注意を申述もうしのべて置きます。
教育と文芸 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
警部の「どんな些細なことでも」という例の調子に誘われて、彼女は次の様なことを申述もうしのべた。
何者 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
小伝馬町大牢たいろうの御用のようにばかり書きましたが、それも幼時の感じを申述もうしのべただけです。
はなしすこあともどりますが、このへんひとりまとめてわたくし最初さいしょ修行場しゅぎょうば、つまり、わたくしがこちらの世界せかい真先まっさきにかれました境涯きょうがいにつきて、とお申述もうしのべてくことにいたしたいとぞんじます。