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おとっさん
ふりがな文庫
“
父様
(
おとっさん
)” の例文
旧字:
父樣
内の
父様
(
おとっさん
)
も案じておりますから、貴方またその姉さんをお助けなさろうの何のッて、あすこへいらっしゃるのはお止し遊ばしまし。
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
おいら
父様
(
おとっさん
)
はなし、
母様
(
おっかさん
)
は
失
(
な
)
くなったし、一人ぼッちで心細かったっけが、こんな時にゃあさっぱりだ、
情
(
なさけ
)
なくも何ともねえが、
汝
(
てめえ
)
は可哀そうだな。
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「むむ、何それもあるけれども、私が
考
(
かんがえ
)
で、家を売り、邸を売り、
父様
(
おとっさん
)
がいらっしゃる処も失くなしたし。」
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
雀だってチッチッチッチッて、
母様
(
おっかさん
)
と、
父様
(
おとっさん
)
と、
児
(
こども
)
と
朋達
(
ともだち
)
と
皆
(
みんな
)
で、お
談話
(
はなし
)
をしてるじゃあありませんか。
化鳥
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
まだ、
貴下
(
あなた
)
、そんな事を言っていますね。持つものか! なんて
貴下
(
あなた
)
、一生持たないでどうなさる。……また、こりゃお亡くなんなすった
父様
(
おとっさん
)
に
代
(
かわ
)
って、
一説法
(
ひとせっぽう
)
せにゃならん。
国貞えがく
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
何でも徳川様
瓦解
(
がかい
)
の時分に、
父様
(
おとっさん
)
の方は上野へ
入
(
へえ
)
んなすって、お前、お嬢さんが
可哀
(
かわい
)
そうにお邸の前へ
茣蓙
(
ござ
)
を敷いて、
蒔絵
(
まきえ
)
の重箱だの、お
雛様
(
ひなさま
)
だの、
錦絵
(
にしきえ
)
だのを売ってござった
註文帳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
市
(
まち
)
の人が春、夏、秋、冬、遊山に来る、桜山も、桃谷も、あの梅林も、
菖蒲
(
あやめ
)
の池も
皆
(
みんな
)
父様
(
おとっさん
)
ので、頬白だの、目白だの、
山雀
(
やまがら
)
だのが、この窓から
堤防
(
どて
)
の岸や、柳の
下
(
もと
)
や、蛇籠の上に居るのが見える
化鳥
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
父様
(
おとっさん
)
とこの母様とが聞いても
身震
(
みぶるい
)
がするような、そういう
酷
(
ひど
)
いめに、苦しい、痛い、苦しい、辛い、惨酷なめに逢って、そうしてようようお分りになったのを、すっかり私に教えて下すったので
化鳥
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ふむ、あんな
奴
(
やつ
)
の敷いたものに乗っかる奴が有るもんか。
彼奴
(
あいつ
)
等、おい、
皆
(
みんな
)
乞食だぜ。踊ってな、
謡
(
うた
)
唄ってな、人に銭よウ貰ってる乞食なんだ。内の
父様
(
おとっさん
)
なんかな、能も
演
(
や
)
るぜ。む、
謡
(
うたい
)
も唄わあ。
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
何てッて頼んでも、母様は
肯入
(
ききい
)
れないし、
父様
(
おとっさん
)
は旅の空。
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
父
常用漢字
小2
部首:⽗
4画
様
常用漢字
小3
部首:⽊
14画
“父”で始まる語句
父
父親
父子
父母
父娘
父御
父樣
父上
父爺
父君