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燒芋
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やきいも
本草には
出て
居まいが、
案ずるに
燒芋と
饀パンは
浮氣をとめるものと
見える……が
浮氣がとまつたか
何うかは
沙汰なし。
「あ、あれはね(
吼え
按摩)と
云つてね、
矢來ぢや(
鰯こ)とおんなじに
不思議の
中へ
入るんだよ」「ふう」などと
玄關で
燒芋だつたものである。
慇懃で、なかが
可い。これから
秋冷相催すと、
次第に、
燒芋の
買ひツこ、
煙草の
割前で
睨み
合つて
喧嘩をするのだが、——
此の
一篇には
預る
方が
至當らしい。