燒芋やきいも)” の例文
新字:焼芋
それだけあれば、もうはやくに煙草たばこ燒芋やきいもと、大福餅だいふくもちになつてた。煙草たばこ五匁ごもんめ一錢いつせん五厘ごりん燒芋やきいも一錢いつせんだい六切むきれ大福餅だいふくもち一枚いちまい五厘ごりんであつた。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
本草ほんざうにはまいが、あんずるに燒芋やきいもあんパンは浮氣うはきをとめるものとえる……が浮氣うはきがとまつたかうかは沙汰さたなし。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「あ、あれはね(按摩あんま)とつてね、矢來やらいぢや(いわしこ)とおんなじに不思議ふしぎなかはひるんだよ」「ふう」などと玄關げんくわん燒芋やきいもだつたものである。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
慇懃いんぎんで、なかがい。これから秋冷しうれい相催あひもよほすと、次第しだいに、燒芋やきいもひツこ、煙草たばこ割前わりまへにらつて喧嘩けんくわをするのだが、——一篇いつぺんにはあづかはう至當したうらしい。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)