-
トップ
>
-
煉
>
-
ねり
それはいま読んだ「恐れ
乍ら
売弘めの為の口上、家伝いゑもち、別製
煉やうくん」と書いた、
紛れもなく今の将軍家を
誹謗した
刷物です。悪い奴に、悪い物を拾われました。
ぞ
取結ばせける夫より夫婦
間も
睦しく暮しけるが
幾程もなく妻は
懷妊なし嘉傳次は
外に
家業もなき事なれば
手跡の指南なし
傍ら
膏藥など
煉て
賣ける月日早くも
押移り
十月滿て頃は寶永二年
戌三月十五日の
夜子の
刻に
安産し玉の如き男子
出生しける嘉傳次夫婦が
悦び大方ならず
程なく
七夜にも成りければ名を