“煉(ねり)” の例文
それはいま読んだ「恐れ乍(なが)ら売弘(うりひろ)めの為の口上、家伝いゑもち、別製煉(ねり)やうくん」と書いた、紛(まぎ)れもなく今の将軍家を誹謗(ひぼう)した刷物(すりもの)です。悪い奴に、悪い物を拾われました。
大菩薩峠:10 市中騒動の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
ぞ取結(とりむす)ばせける夫より夫婦間(なか)も睦(むつま)しく暮しけるが幾程(いくほど)もなく妻は懷妊(くわいにん)なし嘉傳次は外(ほか)に家業(なりはひ)もなき事なれば手跡(しゆせき)の指南なし傍(かたは)ら膏藥(かうやく)など煉(ねり)て賣(うり)ける月日早くも押移(おしうつ)り十月(とつき)滿(みち)て頃は寶永二年戌(いぬ)三月十五日の夜(よ)子(ね)の刻(こく)に安産(あんざん)し玉の如き男子出生(しゆつしやう)しける嘉傳次夫婦が悦(よろこ)び大方ならず程(ほど)なく七夜(しちや)にも成りければ名を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)