トップ
>
温容
>
おんよう
ふりがな文庫
“
温容
(
おんよう
)” の例文
或時
(
あるとき
)
は松並木の間から、或時は断崖の上からそれを眺めて行く。その間湾を隔てて、いつも私達を見守っているのは、雲仙の懐かしい
温容
(
おんよう
)
である。
雲仙岳
(新字新仮名)
/
菊池幽芳
(著)
「やあ、帆村君」警部は、青年探偵帆村荘六の
和
(
なご
)
やかな眼をみた。事件の
真只中
(
まっただなか
)
に入ってきたとは思われぬ
温容
(
おんよう
)
だった。
省線電車の射撃手
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
何
(
な
)
にしろとても
逢
(
あ
)
われないものと
思
(
おも
)
い
込
(
こ
)
んでいた
肉親
(
にくしん
)
の
祖父
(
じじ
)
が、
元
(
もと
)
の
通
(
とお
)
りの
慈愛
(
じあい
)
に
溢
(
あふ
)
れた
温容
(
おんよう
)
で、
泣
(
な
)
き
悶
(
もだ
)
えている
私
(
わたくし
)
の
枕辺
(
まくらべ
)
にひょっくりとその
姿
(
すがた
)
を
現
(
あら
)
わしたのですから、その
時
(
とき
)
の
私
(
わたくし
)
のうれしさ
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
それは玄徳が人間の本性をふかく
観
(
み
)
つめ、自己の短所によく慎み、あくまで他人との
融和
(
ゆうわ
)
に気をつけている
温容
(
おんよう
)
とも心がけともいえるが、悪く解すれば、容易に他人に肚をのぞかせない二重底
三国志:05 臣道の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
にこやかに
温容
(
おんよう
)
をほころばせている大岡越前守忠相。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
▼ もっと見る
が、いよいよ柔和に、
温容
(
おんよう
)
で
菊あわせ
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
温
常用漢字
小3
部首:⽔
12画
容
常用漢字
小5
部首:⼧
10画
“温”で始まる語句
温
温和
温泉
温順
温柔
温気
温暖
温味
温泉宿
温泉場