添状そへじやう)” の例文
「いや、三年ほど前、名古屋から添状そへじやうを持つて來た男だが、よく氣の付く働き者で、今では支配人の片腕のやうになつて居ますよ」
かまゆる手續てつゞきに掛らんとて常樂院の別懇べつこん南藏院なんざうゐんいふ江戸芝田しばた町に修驗者しゆけんじやあれば此者方へ常樂院じやうらくゐん添状そへじやうを持せ本多源右衞門ほんだげんゑもんに金子を渡しまづ江戸表へ下しける源右衞門は道中を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「いや、それもこと/″\く承知で、八丁堀與力筆頭笹野新三郎樣の添状そへじやうを持參いたしてござるよ。手前主人宇佐美直記樣は、笹野樣とはごく御眤懇ごじつこんでな」
かゝゆとき請人うけにんは何者がいたしたるやとある粂之進くめのしん夫はすなはをつと八に候と云大岡殿かさねて其喜そのき八は火付盜賊に相違さうゐなしとてそれがし方へ添状そへじやうを以て此程このほどおくられたる其許そのもと何故なにゆゑ科人とがにんの妻をやく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
添状そへじやうにて町奉行大岡殿へ引渡ひきわたし吉之助初瀬留の兩人は家主いへぬしあづけられたりさて喜八儀は火附盜賊に相違なしとて送りになりしかば直樣すぐさま入牢じゆらう申付られしに付き家主平兵衞は喜八を片蔭かたかげまね段々だん/\の樣子を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)