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淺瀬
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あさせ
中央の
大きな
洲から
續く
淺瀬に
支へられて
船は
例の
處へは
着けられなく
成つて
居る。
只一人の
乘客である
勘次は
船頭の
勝手な
處へおろされたやうに
思つた。
たとへには
三歳兒に
淺瀬と
言ひますけれど、
私の
身の
一生を
教へたのはまだ
物を
言はない
赤ん
坊でした。
鬼怒川の
淺瀬が
氷に
閉されて、
軈て
氷の
塊が
流れたといふ
噂が
立つたことがあつた。