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浮身
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うきみ
ふりがな文庫
“
浮身
(
うきみ
)” の例文
幸田露伴氏が今のやうに文字の考証や、お説教やに
浮身
(
うきみ
)
を
窶
(
やつ
)
さない頃、春になると、
饗庭篁村
(
あへばくわうそん
)
氏などと一緒に面白い事をして遊んでゐた。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
其れだから
此
(
この
)
附髷
(
つけまげ
)
や帽の流行品などに
浮身
(
うきみ
)
をやつして食べる物も食べずに若
死
(
じに
)
をする独身
者
(
もの
)
もあると云ふことである。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
良
(
よ
)
しや眼前に
屍
(
かばね
)
の山を積まんとも涙一滴こぼさぬ勇士に、世を
果敢
(
はか
)
なむ迄に物の哀れを感じさせ、
夜毎
(
よごと
)
の秋に
浮身
(
うきみ
)
をやつす六波羅一の
優男
(
やさをとこ
)
を物の見事に狂はせながら
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
妹の
敵
(
かたき
)
を討つつもりで、本心にもない厚化粧に
浮身
(
うきみ
)
をやつし、町内の若い者を集めて、駒次郎の気を引いた、——浮気な駒次郎はお才を振り捨ててお前のところへ来たが
銭形平次捕物控:030 くるい咲き
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
それで趣味が高じて来るというと、良いのを探すのに
浮身
(
うきみ
)
をやつすのも自然の
勢
(
いきおい
)
です。
幻談
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
このごろのお絹は、自宅へ男女の客を招いては勝負事に
浮身
(
うきみ
)
をやつしています。
大菩薩峠:16 道庵と鯔八の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
長く覚えていたであろうしその上世間の評判や人々のお世辞が始終耳に這入るので自分の器量のすぐれていることはよく承知していたのであるされば
化粧
(
けしょう
)
に
浮身
(
うきみ
)
を
窶
(
やつ
)
すことは
大抵
(
たいてい
)
でなかった。
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
でも、銭形の親分ともあろう者が、
日向
(
ひなた
)
にとぐろを巻いて、
煙草
(
たばこ
)
の煙を輪に吹く芸当に
浮身
(
うきみ
)
を
銭形平次捕物控:211 遠眼鏡の殿様
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
夫婦の
御機嫌
(
ごきげん
)
をとり、折もあらば女と親しく口を
利
(
き
)
いてみたいと、いろいろに
浮身
(
うきみ
)
をやつしているので、今ほかの連中はまた一局に夢中になる頃にも、金蔵のみは女の消え去った路地口を
大菩薩峠:04 三輪の神杉の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
本心にもない厚化粧に
浮身
(
うきみ
)
をやつし、町内の若い者を集めて、駒次郎の氣を引いた、——浮氣な駒次郎はお才を振り捨てゝお前のところへも來たが、
女郎蜘蛛
(
ぢよらうぐも
)
の網に掛つた蟲のやうに
銭形平次捕物控:030 くるひ咲
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
いろいろに
浮身
(
うきみ
)
をやつして、ついにお豊の心を
靡
(
なび
)
かせてしまいました。心は靡かないにしても、女をわが物とすることができました。その時のことを、竜之助はよく見て知っていたものです。
大菩薩峠:19 小名路の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
浮
常用漢字
中学
部首:⽔
10画
身
常用漢字
小3
部首:⾝
7画
“浮”で始まる語句
浮
浮世
浮標
浮々
浮雲
浮彫
浮気
浮木
浮腫
浮上