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泥亀
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すっぽん
ふりがな文庫
“
泥亀
(
すっぽん
)” の例文
旧字:
泥龜
と、指令をいうような沈痛な語気の折竹に、ロイスもカムポスも
唖然
(
あぜん
)
となってしまった。
泥亀
(
すっぽん
)
でさえ、精々十尺とはもぐれまい。
人外魔境:05 水棲人
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
肝魂
(
きもだま
)
も
泥亀
(
すっぽん
)
が、
真鯉
(
まごい
)
緋鯉
(
ひごい
)
と雑魚寝とを知って、京女の肌を
視
(
み
)
て帰って、ぼんやりとして、まだその夢の覚めない折から。……
白花の朝顔
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
新聞記者などが大臣を
誹
(
そし
)
るを見て「いくら新聞屋が
法螺
(
ほら
)
吹いたとて、大臣は親任官、新聞屋は
素寒貧
(
すかんぴん
)
、月と
泥亀
(
すっぽん
)
ほどの違いだ」などと
罵
(
ののし
)
り
申
(
もうし
)
候。
歌よみに与ふる書
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
甕
(
かめ
)
の中の
泥亀
(
すっぽん
)
を採るようなものと思っていたのがまちがいで、思いきや、二龍山から花和尚、また青面獣の
楊志
(
ようし
)
なんどの、意外な助太刀があらわれましたために
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
も一人の平三は、
車力
(
しゃりき
)
の親方の子で『
菅原伝授手習鑑
(
すがわらでんじゅてならいかがみ
)
』の寺子屋、
武部源造
(
たけべげんぞう
)
の弟子ならば、こいつうろんと引っとらえと、
玄蕃
(
げんばん
)
が眼を
剥
(
む
)
きそうな、ひよわげで、
泥亀
(
すっぽん
)
に似た顔をしている。
旧聞日本橋:23 鉄くそぶとり(続旧聞日本橋・その二)
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
▼ もっと見る
そうしてその結果を綜合してみると、その
泥亀
(
すっぽん
)
抜きの犯人というのは又、意外千万にもY子の妹のT子という美しい女学生に違いないという目星が付いたので、サア事がややこしくなった。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
しかしそこまで突きとめているとあれば、
甕
(
かめ
)
の内の
泥亀
(
すっぽん
)
を捕るようなもの。なんの
造作
(
ぞうさ
)
もありますまい
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「また、オジチャン、
泥亀
(
すっぽん
)
をとるんだろう。だけど、坊やだってそうは出ないよ」
「太平洋漏水孔」漂流記
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
「首の座となってから、
泥亀
(
すっぽん
)
みてえに手を合せたって追いつくもんか。きれいに往生しやあがれ」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
泥田の泥に酔っぱらったように、田の底から、露八は、
泥亀
(
すっぽん
)
みたいな黒い顔を上げて、喚いた。
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「ですから、こういっておくんなさい。——近いうちに法月様が江戸へきて、ぜひいろいろなご相談がある、それには旅川周馬なンて、亀の子だか
泥亀
(
すっぽん
)
だか分らねえ奴の屋敷では工合が悪い——と、ようがすか」
鳴門秘帖:02 江戸の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
庄次郎は、
泥亀
(
すっぽん
)
みたいに、
掌
(
て
)
をあわせた。
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“泥亀”の解説
泥亀(でいき)は、神奈川県横浜市金沢区の町名。現行行政地名は泥亀一丁目及び泥亀二丁目。住居表示実施済み区域。郵便番号236-0021(集配局:横浜金沢郵便局)。
(出典:Wikipedia)
泥
常用漢字
中学
部首:⽔
8画
亀
常用漢字
中学
部首:⼄
11画
“泥”で始まる語句
泥
泥濘
泥鰌
泥土
泥溝
泥棒
泥水
泥坊
泥酔
泥田