“泡立(あはだ)” の例文
泡立(あはだ)つ波(なみ)、逆卷(さかま)く潮(うしほ)、一時(いちじ)は狂瀾(きやうらん)千尋(せんじん)の底(そこ)に卷込(まきこ)まれたが、稍(やゝ)暫(しばらく)して再(ふたゝ)び海面(かいめん)に浮上(うかびあが)つた時(とき)は黒暗々(こくあん/\)たる波上(はじやう)には六千四百噸(とん)の弦月丸(げんげつまる)は影(かげ)も形(かたち)もなく
第三の世界は燦として春の如く盪(うご)いてゐる。電燈がある。銀匙(ぎんさじ)がある。歓声がある。笑語(しょうご)がある。泡立(あはだ)つ三鞭(シャンパン)の盃(さかづき)がある。さうして凡ての上(うへ)の冠(かんむり)として美くしい女性がある。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
同時(どうじ)に滊角(きかく)短聲(たんせい)三發(さんぱつ)、蒸滊機關(じようききくわん)の響(ひゞき)ハッタと更(あらた)まつて、逆(ぎやく)に廻旋(くわいせん)する推進螺旋(スクルー)の邊(ほとり)、泡立(あはだ)つ波(なみ)は飛雪(ふゞき)の如(ごと)く、本船(ほんせん)忽(たちま)ち二十米突(メートル)——三十米突(メートル)も後退(こうたい)したと思(おも)つたが、此時(このとき)すでに遲(おそ)かつた