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河風
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かはかぜ
ふりがな文庫
“
河風
(
かはかぜ
)” の例文
もう
暫
(
しばら
)
く
炬燵
(
こたつ
)
にあたつてゐたいと思ふのを、
無暗
(
むやみ
)
と時計ばかり気にする母にせきたてられて
不平
(
ふへい
)
だら/\、
河風
(
かはかぜ
)
の寒い
往来
(
わうらい
)
へ出るのである。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
名も
懷
(
なつか
)
しき
梅津
(
うめづ
)
の里を過ぎ、
大堰川
(
おほゐがは
)
の
邊
(
ほとり
)
を
沿
(
そ
)
ひ行けば、
河風
(
かはかぜ
)
寒
(
さむ
)
く身に
染
(
し
)
みて、月影さへもわびしげなり。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
土手
(
どて
)
へ
上
(
あが
)
つた時には
葉桜
(
はざくら
)
のかげは
早
(
は
)
や
小暗
(
をぐら
)
く水を
隔
(
へだ
)
てた
人家
(
じんか
)
には
灯
(
ひ
)
が見えた。吹きはらふ
河風
(
かはかぜ
)
に
桜
(
さくら
)
の
病葉
(
わくらば
)
がはら/\散る。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
月の
出
(
で
)
が
夜毎
(
よごと
)
おそくなるにつれて
其
(
そ
)
の光は段々
冴
(
さ
)
えて来た。
河風
(
かはかぜ
)
の
湿
(
しめ
)
ツぽさが次第に強く感じられて来て
浴衣
(
ゆかた
)
の
肌
(
はだ
)
がいやに
薄寒
(
うすさむ
)
くなつた。月はやがて人の起きて
居
(
ゐ
)
る
頃
(
ころ
)
にはもう昇らなくなつた。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
“河風(
川風
)”の解説
川風(かわかぜ)とは、河川の周辺で見られる特徴的な風のこと。河風、江風とも。
一般的には、周囲に比べて涼しく湿っておりひんやりとした、川辺の空気でできた風を指す。学術的には、川から川岸や陸地へ、あるいは川岸や陸地から川へと風向が変わる風と、川の水面の上を上流や下流に向かって流れる風との2種類がある。
(出典:Wikipedia)
河
常用漢字
小5
部首:⽔
8画
風
常用漢字
小2
部首:⾵
9画
“河”で始まる語句
河岸
河
河童
河内
河豚
河原
河鹿
河馬
河水
河獺