正坊しょうぼう)” の例文
「おしいことをしたなあ」と、団長をはじめ、とめじいさんもお千代ちよさんも、正坊しょうぼうも五郎も、馬の死がいをとりまいてなげきました。
正坊とクロ (新字新仮名) / 新美南吉(著)
これをると、おじいさんは、びっくりして、「正坊しょうぼうじゃないか……。」といって、もうすこしでそうとしたのです。
銅像と老人 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「なア。よく、きけ。キサマの口の悪いのはかねて承知だが、云っていいことと、悪いこととあるぞ。ウチの正坊しょうぼうの将棋がモノにならねえと云ったな」
町内の二天才 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
「こうして、毎日まいにち幾度いくどとなくかけたり、はずしたりするからゆるんだにちがいない。いまに正坊しょうぼうきてきたら、さがしてもらいましょう。」
小さなねじ (新字新仮名) / 小川未明(著)
正坊しょうぼう初日しょにちのはしごのりで、足をひねってすじをつらせ、となり村の病院にはいっているのです。
正坊とクロ (新字新仮名) / 新美南吉(著)
「どこのだろう……かわいそうに。そして、おやたちは、また、なんという不注意ふちゅういなんだろう……。うちの正坊しょうぼうは、いまごろどうしているかしらん……。」
銅像と老人 (新字新仮名) / 小川未明(著)
正坊しょうぼうは手のひらに丸薬をのせて、右手でかるく、クロの鼻のうえをなでさすりました。
正坊とクロ (新字新仮名) / 新美南吉(著)
正坊しょうぼうや、いってくるぞ。かえりには、たくさん土産みやげってきてやるから、おとなしくしてっているのだぞ。」と、おじいさんは、正吉しょうきちあたまをなでました。
銅像と老人 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「これからおちついて勉強べんきょうしなければならない。おちついてやりさえすれば、正坊しょうぼうはよくできるのだから。」
おさらい帳 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「はい、ありがとうございます。なに、寝冷ねびえなんでございますよ。」と、おかあさんは、おれいをいいながら、どうして、こうはや近所きんじょかたがたに、正坊しょうぼう病気びょうきということがわかったろうかと
幼き日 (新字新仮名) / 小川未明(著)