欲心よくしん)” の例文
見ると欲心よくしんきざし年寄たる女一人おそるべきにあらずと思ひ其夜忍入しのびいりて殺害なし金子奪ひ取り候と其手續きを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
こうなると、幸作こうさくは、きゅう欲心よくしんこりました。あのとき、もう一包ひとつつみもっておけばよかった。そうすれば、自分じぶんむらじゅうでだい一の金持かねもちとなったのだとおもいました。
金銀小判 (新字新仮名) / 小川未明(著)
これあるいは成功であるかも知れぬ。しかしながら物質的目的を達するをもってただちに理想とするごときははなはだとうを得ないことではなかろうか。欲心よくしんと理想とはちがう。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
助け孝順なる事誠にまれなる深切にして自分は一向に姿態なりふりにもかまはずきれば着たなり又門弟中より申うけたる金なども何程あるやら勘定もせず少しも欲心よくしんのなき人なれば門弟ちうの中重立おもだちたる者が夫是それこれ取始末とりしまつ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
與へければかたじけなしと押戴おしいたゞき是にて討入のせつおもふまゝに働き申さんと喜びて立出しが如何なる惡魔あくま魅入みいられしにや俄然にはか欲心よくしんきざして此十四日の夜討に入りなば討死するか又は切腹なすか二ツの外はいづべからずさいはひ此二百五十兩を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)