トップ
>
欝憤
>
うっぷん
ふりがな文庫
“
欝憤
(
うっぷん
)” の例文
それをどうにかして晴らそうと思って、たくさんの戯作をつくり、そのなかで自分の
欝憤
(
うっぷん
)
を晴らそうともしたのでした。
平賀源内
(新字新仮名)
/
石原純
(著)
君はまた余に
惺々
(
しょうじょう
)
暁斎
(
ぎょうさい
)
の
画譜
(
がふ
)
二巻を呉れた。惺々暁斎は平素
猫
(
ねこ
)
の様につゝましい風をしながら、一旦酒をあおると
欝憤
(
うっぷん
)
ばらしに
狂態
(
きょうたい
)
百出当る可からざるものがあった。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
と、
里人
(
さとびと
)
はにわかにほッと安心したばかりか、日ごろの
欝憤
(
うっぷん
)
をはらしたようにどよみ立った。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
同時にすべての責任が自分の今突いている竹の
洋杖
(
ステッキ
)
にあるような気がした。彼は例のごとく
蛇
(
へび
)
の頭を握って、寒さに対する
欝憤
(
うっぷん
)
を晴らすごとくに、二三度それを
烈
(
はげ
)
しく振った。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
その
欝憤
(
うっぷん
)
を今ここで晴らさんが為に、わたしが再び読者諸君を化かしたわけではない。
半七捕物帳:52 妖狐伝
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
▼ もっと見る
図らずも夫文治が赦免という有難き日に親の
敵
(
かたき
)
を知り、多年の
欝憤
(
うっぷん
)
を
霽
(
は
)
らさばやと夫と共に旅立ちして、
敵討
(
かたきうち
)
の
旅路
(
たびじ
)
を渡る山中にて、
何
(
なん
)
の因果か神罰か、かゝる
憂目
(
うきめ
)
の身となりしぞ
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
日頃の
欝憤
(
うっぷん
)
などは顔色にも現わさず、努めて機嫌のいい調子をつくり
つゆのあとさき
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
誰にも彼にも
欝憤
(
うっぷん
)
を
洩
(
も
)
らさず知らさず居らるるなるべし、ええ親方は情ない、ほかの奴はともかく清吉だけには知らしてもよさそうなものを、親方と十兵衛では
此方
(
こち
)
が損、
我
(
おれ
)
とのっそりなら損はない
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
「やるか? 僕も
欝憤
(
うっぷん
)
が溜まっている」
ガラマサどん
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
幕府方への
欝憤
(
うっぷん
)
と
復讐
(
ふくしゅう
)
!
つづれ烏羽玉
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
健三は腹が立ちさえすれば、よく実にとか一番とか大とかいう最大級を使って
欝憤
(
うっぷん
)
の一端を
洩
(
も
)
らしたがる男であった。こんな点になると細君の方はしぶとい代りに
大分
(
だいぶ
)
落付
(
おちつ
)
いていた。
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
と、味噌煮唄でもうたって、
欝憤
(
うっぷん
)
をやるだけのものになってしまう。
脚
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
欝
部首:⽊
25画
憤
常用漢字
中学
部首:⼼
15画
“欝”で始まる語句
欝
欝陶
欝蒼
欝々
欝金
欝勃
欝積
欝然
欝屈
欝葱