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星霜
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つきひ
それでもこの
永い
星霜の
間には
何や
彼やと
後から
後からさまざまの
事件が
湧いてまいり、とてもその
全部を
御伝えする
訳にもまいりませぬ。
それから
数えてももうずいぶんの
星霜が
積ったであろう。一たん
神木となってからは、
勿体なくもこの
通り
幹の
周囲に
注連縄が
張りまわされ、
誰一人手さえ
触れようとせぬ。
四百
年といえば
現世では
相当長い
星霜でございますが、
不思議なものでこちらではさほどにも
感じませぬ。
多分それは
凝乎と
精神を
鎮めて、
無我の
状態をつづけて
居る
期間が
多い
故でございましょう。