新規しんき)” の例文
やなぎみどりかして、障子しやうじかみあたらしくしろいが、あきちかいから、やぶれてすゝけたのを貼替はりかへたので、新規しんき出來できみせではない。
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
加へ新規しんき建添たてそへなどし失費もいとはず人歩をまして急ぎければわづかの日數にて荒増あらまし成就じやうじゆしたれば然ばとて一先歸國すべしと旅館へは召し連下男一人を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「まあ、すんだことはどうだっていい。それより、おれはねむくってしかたがないんだ。何もかもねむってからのこと。それから、新規しんきまきなおしだ。あーあ……。」
少年探偵団 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「またお邪魔をいたします。私もやうやく甲府の旅から戻りましたので、新規しんきき直しで、佐野松さん殺しの下手人を搜したいと思ひます。何彼と、おうるさいことでせうが」
光秀のめいがいると聞いて、彼女にも会わせ、また、夫人の口添えもあったりして、ここに、明智の裔族えいぞく光秀は、織田家の下に属して、士隊長として新規しんき四千貫——美濃安八郡あんぱちごおりの一部をその領地として
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
示し其より江戸表へ下るべし相談さうだん一決いつけつせしが未だ御家來不足なり大坂にて召抱めしかゝへんと夫々へ申付此度新規しんきに抱たる者共には
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
お糸と申すのは、新規しんきに參つた召使で、無理に引留めたのは惡かつたが、そのために、奧方樣まであやめられては、この儘には許し難い。どんな入費や手數を掛けても、曲者を
こういう中で、岡崎城の家中近藤平六は、新規しんき御加増となった。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
出し新規しんきに抱へる者共には用人立花左仲たちばなさちう安間あんま平左衞門又中小姓には安井伊兵衞孕石はらみいし源兵衞其外徒士かち六人の者を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
一文あきなひでも始めるなら、お妙へ入れ揚げた講中へ、奉加帳を廻して少しくらゐの資本もとでは集めてやるぜ。——今までのことは夢とあきらめて、今日から新規しんき蒔直まきなほしに踏み出すんだ
銭形平次捕物控:315 毒矢 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
新規しんきお召抱えの田舎侍