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挫
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ひしゃ
ふりがな文庫
“
挫
(
ひしゃ
)” の例文
ぐしゃりと
挫
(
ひしゃ
)
げたように仕切に
凭
(
もた
)
れて、乗出して舞台を見い見い、片手を
背後
(
うしろ
)
へ伸ばして、猪口を
引傾
(
ひっかたむ
)
けたまま受ける、
注
(
つ
)
ぐ、それ、
溢
(
こぼ
)
す。
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
そのまま、
茄子
(
なす
)
の
挫
(
ひしゃ
)
げたような、
褪
(
あ
)
せたが、紫色の小さな
懐炉
(
かいろ
)
を取って、黙って
衝
(
つ
)
と技師の胸に差出したのである。
露肆
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
……あの水戸屋の屋根がの、ぐしゃぐしゃと、骨離れの、柱離れで
挫
(
ひしゃ
)
げての——私らは、この
時雨
(
しぐれ
)
の松の……
甲乙
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ぼんやりと小さく
蹲
(
しゃが
)
んで、ト目に着くと
可厭
(
いや
)
な
臭気
(
におい
)
がする、……
地
(
つち
)
へ
打坐
(
ぶっすわ
)
ってでもいるかぐらい、ぐしゃぐしゃと
挫
(
ひしゃ
)
げたように
揉潰
(
もみつぶ
)
した形で、暗いから
判然
(
はっきり
)
せん。
吉原新話
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
その物干が
挫
(
ひしゃ
)
げた三徳のごとくになって——あの辺も火は
疾
(
はや
)
かった——燃え上っていたそうである。
木の子説法
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
と円い腕を、
欄干
(
てすり
)
が
挫
(
ひしゃ
)
げそうにのッしと
支
(
つ
)
いて、魯智深の腹がたぶりと乗出す……
吉原新話
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
……
挫
(
ひしゃ
)
げたって
惜
(
おし
)
くはないわ、薄黒くなった
麦稈帽子
(
むぎわらぼうし
)
を枕にして、黒い洋服でさ。
ピストルの使い方:――(前題――楊弓)
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
以前は橋廊下で渡ったらしいが、床板の折れ
挫
(
ひしゃ
)
げたのを継合せに土に敷いてある。
灯明之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
とまた落着いたように、ぐたりと胸を折った、
蹲
(
うずくま
)
った形が
挫
(
ひしゃ
)
げて見えて
吉原新話
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と
観世捩
(
かんぜより
)
が
挫
(
ひしゃ
)
げた
体
(
てい
)
に、元気なく話は戻る……
霰ふる
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
名所の石に
挫
(
ひしゃ
)
げました。
河伯令嬢
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
挫
常用漢字
中学
部首:⼿
10画
“挫”を含む語句
挫折
打挫
挫傷
頓挫
一頓挫
取挫
引挫
捻挫
大頓挫
厄挫
抑揚頓挫
一挫
轢挫
踏挫
設使幾回遭挫折
突挫
撲挫
挫骨
仕挫
再挫
...