所化しよけ)” の例文
きかれよし/\なほおつて呼出すことあるべしと申わたされ了源寺の所化しよけは下られけり其後そのご評定所へ嘉川一件の者どものこらず呼出よびいださる其の人々とほ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
寺の見收めといふ積りで山門をのぞいて見たら石垣の上の一うねの茶の木を白衣の所化しよけが二人で摘んで居る所であつた。山門の前には茶店が相接して居る。
炭焼のむすめ (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
茶室、学徒所化しよけの居るべきところ、庫裡くり、浴室、玄関まで、或は荘厳を尽し或は堅固を極め、或は清らかに或はびて各〻其宜しきに適ひ、結構少しも申し分なし。
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
西村の死骸をはうむつた浅草遍照院へんせうゐん所化しよけ尭周げうしう等が呼び出されて、七月十六日から取調とりしらべが始まつた。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
と拍子ごとに云ふ踊で、姿は白衣びやくえ腰衣こしごろもを穿いた所化しよけを装つて居るのです。踊手は三人程で、音頭とりが長い傘をさして真中に立ち、その傘の柄を木で叩くのが拍子なのです。
私の生ひ立ち (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
下手より五六の学僧(学頭、所化しよけ長順、所化乗円其他)登場。何れも黒き衣、黒き頭巾。又長き杖を持つ。但し先頭の所化乗円は『妙法院』と記されたる提灯を持ちたり。提灯には燈ともさる。
南蛮寺門前 (新字旧仮名) / 木下杢太郎(著)
能々よく/\得心して以後たづぬせつは有樣に申立よ先引立ひきたていとの下知に隨ひ同心引立ひきたてて入替り願山ぐわんざんを白洲へ引据るに大岡殿かれを見られコリヤ了源寺れうげんじ所化しよけ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
菊枝 所化しよけ長順
南蛮寺門前 (新字旧仮名) / 木下杢太郎(著)
告て臺所だいどころへ下り所化しよけへもあつく禮をのべ居たる處へ奧の方より侍僧じそう出來いできたり明日は未明みめいの御供そろひにて相良まで御出あるにより陸尺ろくしやく仲間ちうげん支度したくすべしと申渡しけるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)