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懲
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ご
ふりがな文庫
“
懲
(
ご
)” の例文
「お前の大変には
懲
(
こ
)
り
懲
(
ご
)
りしているよ、そのたびごとに泥足で飛上がったり、煙草盆を蹴飛ばしたりするんだから——」
銭形平次捕物控:016 人魚の死
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
もう
懲
(
こ
)
り
懲
(
ご
)
りだ。何が釣れたって魚は
握
(
にぎ
)
りたくない。魚も握られたくなかろう。そうそう糸を捲いてしまった。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
また軽井沢で、自然の力と境遇の偶然性に駆られて、ちょっと唇を触れただけでも、その怖しい報いが、
踵
(
きびす
)
を接してやって来た。だから、
懲
(
こ
)
り
懲
(
ご
)
りしている。
貞操問答
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
「ええ、もう
懲
(
こ
)
り
懲
(
ご
)
りしましたわ。それよりか人様のお
内
(
うち
)
に働いている方が気楽で
能
(
よ
)
う御在ます。」
ひかげの花
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
そして明日の午前中に道玄坂を
訪
(
と
)
い、午後に土産物などを買って夜行で立とうと云うつもりであったが、夜汽車は来る時に
懲
(
こ
)
り
懲
(
ご
)
りした、睡眠不足が
溜
(
たま
)
っているから
細雪:03 下巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
▼ もっと見る
其日庵の紹介には
懲
(
こ
)
り
懲
(
ご
)
りだという話です。お蔭で会社が潰れて二百名の職工が路頭に迷いますというのや、貴方の乾分の弁護士の御蔭で三年の懲役が五年になりました。
近世快人伝
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
が、勿論実生活の上では安全地帯の外に出ることはたった一度だけで
懲
(
こ
)
り
懲
(
ご
)
りしてしまった。
侏儒の言葉
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
しかしだんだん気候が寒くなって後にくうと、すぐに腹を
傷
(
いた
)
めるので、前年も
胃痙
(
いけい
)
をやって
懲
(
こ
)
り
懲
(
ご
)
りした事がある。梨も同し事で冬の梨は旨いけれど、ひやりと腹に
染
(
し
)
み込むのがいやだ。
くだもの
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
自分も実は大の聴聞脅迫党で、今まで随分謡曲嫌いを製造した覚えがあるが、ここに只一つ無類飛び切りの謡曲好きに
出会
(
でくわ
)
して、
却
(
かえっ
)
てヘトヘトに悩まされて
懲
(
こ
)
り
懲
(
ご
)
りした珍談がある。
謡曲黒白談
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
折角御嬢さんの
在
(
あ
)
りかをつきとめながら、とり戻すことが出来ないのは残念だな。一そ警察へ訴へようか? いや、いや、支那の警察が手ぬるいことは、
香港
(
ホンコン
)
でもう
懲
(
こ
)
り
懲
(
ご
)
りしてゐる。
アグニの神
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
それから
此方
(
こっち
)
、義兄は雪子の縁談には
懲
(
こ
)
り
懲
(
ご
)
りした形で、他人が持って来てくれる話には喜んで耳を傾けるけれども、自分が積極的に取り持つことや、先に立って良い悪いの意見を述べることは
細雪:01 上巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
わっしゃもう少しで病気になるところだったんで……もう
懲
(
こ
)
り
懲
(
ご
)
りしました。
難船小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
懲
常用漢字
中学
部首:⼼
18画
“懲”を含む語句
懲罰
性懲
懲戒
懲々
見懲
懲役
勧善懲悪
膺懲
勧懲
懲治監
打懲
懲役人
物懲
笞懲
撃懲
昨夜雨爾将懲鴨
猶懲
懲治
言懲
贋懲
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