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悪々
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にくにく
ふりがな文庫
“
悪々
(
にくにく
)” の例文
旧字:
惡々
鷹揚
(
おうよう
)
に腰を下した、出札の河合は上衣の
袖
(
そで
)
を通しながら入って来たが、横眼で
悪々
(
にくにく
)
しそうに大槻を
睨
(
にら
)
まえながら、奥へ行ってしまった。
駅夫日記
(新字新仮名)
/
白柳秀湖
(著)
悪々
(
にくにく
)
しい皮肉を聞かされて、グッと行きづまって了い、手を
拱
(
く
)
んだまま
暫時
(
しばし
)
は頭も
得
(
え
)
あげず、涙をほろほろこぼしていたが
酒中日記
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
私は理由もなしに虐待されるのだと思つたときにS先生の
悪々
(
にくにく
)
しい朝からの
容子
(
ようす
)
を思ひ出さずにはゐられませんでした。
嘘言と云ふことに就いての追想
(新字旧仮名)
/
伊藤野枝
(著)
ほんとに
悪々
(
にくにく
)
しくなってしまいましたの。もう真琴ちゃんの云う事なんか聞き入れない事に
定
(
き
)
めてしまったの。
東京人の堕落時代
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
今も今母親の写真を見て文三は日頃
喰付
(
たべつ
)
けの感情をおこし覚えずも
悄然
(
しょうぜん
)
と萎れ返ッたが、又
悪々
(
にくにく
)
しい叔母の
者面
(
しゃっつら
)
を憶出して又
熱気
(
やっき
)
となり、
拳
(
こぶし
)
を握り歯を
喰切
(
くいしば
)
り
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
▼ もっと見る
彼
(
かれ
)
は
悪々
(
にくにく
)
しそうに
唾
(
つば
)
でも
吐
(
は
)
っ
掛
(
か
)
けるような
口付
(
くちつ
)
きをして。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「ハテそうしては
彼娘
(
あれ
)
が……」ト文三は少しく
萎
(
しお
)
れたが……不図又叔母の
悪々
(
にくにく
)
しい
者面
(
しゃっつら
)
を
憶出
(
おもいいだ
)
して、又
憤然
(
やっき
)
となり、「糞ッ止めても止まらぬぞ」ト
何時
(
いつ
)
にない
断念
(
おもいきり
)
のよさ。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
悪
常用漢字
小3
部首:⼼
11画
々
3画
“悪”で始まる語句
悪
悪戯
悪口
悪寒
悪魔
悪辣
悪漢
悪罵
悪戯者
悪業