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怡々
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いい
ふりがな文庫
“
怡々
(
いい
)” の例文
満腹の
饒舌
(
にょうぜつ
)
を
弄
(
ろう
)
して、あくまでこの調子を破ろうとする親方は、早く
一微塵
(
いちみじん
)
となって、
怡々
(
いい
)
たる
春光
(
しゅんこう
)
の
裏
(
うち
)
に浮遊している。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
不孝の子は、ただ慈父これを
愍
(
あわれ
)
み、不弟の弟は、ただ友兄これを
恕
(
ゆる
)
す。
定省
(
ていせい
)
怡々
(
いい
)
、
復
(
ま
)
た
膝下
(
しっか
)
の歓を
罄
(
つく
)
す
能
(
あた
)
わず。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
穏やかな老人の言葉と
怡々
(
いい
)
たるその容に接している中に、子路は、これもまた一つの美しき生き方には違いないと、幾分の
羨望
(
せんぼう
)
をさえ感じないではなかった。
弟子
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
「春光
怡々
(
いい
)
たるこの閑かな日に、何ゆえに花は心ぜわしく散るか!」落花を惜しむ心を花に投げかけて心ぜわしくと感ずることは『万葉』の歌人のなし得ないところであった。
日本精神史研究
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
克勤の民意を
得
(
う
)
る
是
(
かく
)
の如くなりしかば、事を
視
(
み
)
ること三年にして、戸口増倍し、一郡
饒足
(
じょうそく
)
し、男女
怡々
(
いい
)
として生を
楽
(
たのし
)
みしという。克勤
愚菴
(
ぐあん
)
と号す。
宋濂
(
そうれん
)
に
故
(
こ
)
愚庵先生
方公墓銘文
(
ほうこうぼめいぶん
)
あり。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
彼女は
怡々
(
いい
)
として、二人の寵臣の二重の懇願に口説き落とされた。御前に召し出されたラレイは、御機嫌麗わしく迎えられながら、再び親衛隊司令として働くがよいとの仰せをこうむった。
エリザベスとエセックス
(新字新仮名)
/
リットン・ストレイチー
(著)
朝から晩まで、
真
(
しん
)
に朝から晩まで、小供等を対手に
怡々
(
いい
)
として暮らしてゐる。
足跡
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
按
(
あん
)
ずるに視覚を失った相愛の男女が
触覚
(
しょっかく
)
の世界を楽しむ程度は到底われ
等
(
ら
)
の想像を許さぬものがあろうさすれば佐助が
献身
(
けんしん
)
的に春琴に
仕
(
つか
)
え春琴がまた
怡々
(
いい
)
としてその奉仕を求め
互
(
たがい
)
に
倦
(
う
)
むことを
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
私の言葉の命ずるままに彼らは
怡々
(
いい
)
として従った。
沙漠の古都
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
怡
漢検1級
部首:⼼
8画
々
3画
“怡”で始まる語句
怡
怡悦
怡然
怡土
怡楽
怡和
怡晏
怡樂
怡土郡
怡顔斎