応接間おうせつま)” の例文
旧字:應接間
なかに一ところ湖神こしんもうけの休憩所きうけいしよ——応接間おうせつまともおもふのをた。村雨むらさめまたしきりはら/\と、つゆしげき下草したぐさけつゝ辿たどると、むやうな湿潤しつじゆんみぎはがある。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
南部なんぶの山中からけ出した十六歳の少年が仙台で将軍の応接間おうせつまの椅子に先ず腰かけて「馬鹿ッ!」と大喝だいかつされてから、二十八歳の休職士官が失意失恋故山に悶死もんしするまで
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
うま胴中どうなかほどのいしの、大樫おほかし古槻ふるつきあひだはさまつて、そらかゝつて、した空洞うつろに、黒鱗こくりんふちむかつて、五七にんるべきは、応接間おうせつま飾棚かざりだなである。いしげどはこのいはなのである。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)